パ・リーグ首位の日本ハムが「佑抜きローテ」にシフトする。13日、JR東京駅で取材に応じた栗山英樹監督(51)は「もう残り試合数もない。安定している2人(武田勝、吉川)は、しっかりと勝ちやすいようにしてあげること」と、両左腕を先発ローテの柱に据えることを明言。一方で2軍調整が続く斎藤佑樹投手(24)には「上で勝てる投手を上げる。そういう内容を(2軍戦で)見せてくれと言うこと。今はそういう状態じゃない」と、あらためて無期限2軍であることを強調した。

 開幕投手を務め、一時期は中5日とフル回転した斎藤に、ローテ投手というポジションはなくなった。2軍戦に2度登板し、首脳陣を納得させる投球ができなかった斎藤に、指揮官は「自分の投球をしたら勝てるはず。何で自分の投球ができないのか。何してんだ!

 って感じ」と叱咤(しった)するが、今後も多田野や中村らと先発枠を争う立場であることは変わらない。

 斎藤の次回登板は18日からの東北遠征(対楽天)になる見込み。イースタン・リーグでは数少ない遠征となるが、栗山監督は「1軍が帯広に行くようなもの。地方でだって投げてもらう」と“特別扱い”しない方針。また「(仮に昇格しても)1回やられたら(次回登板が)なくなる可能性もある」と、昇格を果たした後も、再度降格の対象であることを明かした。

 チームは2位以下に2ゲーム差をつけ、残り44試合。「タフなチーム、タフな選手を求める。そうじゃないと勝負どころで勝てない」。ラストスパートをかけて優勝を勝ち取るための1ピースに、斎藤がなれるのか。何よりも本人の頑張りにかかっている。【本間翼】