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阿部が活躍!巨人の逆襲開始打!/CS

8回裏巨人1死一、二塁、苦手の小林正から左前適時打を放つ阿部(撮影・松本俊)
8回裏巨人1死一、二塁、苦手の小林正から左前適時打を放つ阿部(撮影・松本俊)

<セCSファイナルステージ:巨人3-1中日>◇第4戦◇20日◇東京ドーム

 主将の活躍で巨人がやっと初白星を挙げた。3連敗と後がない中で迎えた、セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦。3回、阿部慎之助捕手(33)が今シリーズ初打点を挙げ、8回には苦手の中日小林正からダメ押しの適時打を放つ。2安打2打点の活躍に加え、粘りのリードで中日打線を1点に抑えた。リーグ優勝のアドバンテージを含めて、対戦成績を2勝3敗とした巨人。さあ、逆襲が始まった。

 流れは慎之助にあり。主将とともにチームが目覚めた。1点差に迫られた8回。1死一、二塁で阿部が打席に入る。中日は、すかさず“阿部キラー”の小林正にスイッチ。足場を入念にならし、体を1度、静止させた。「ずっと打てていないから、こういうときに打てるんだろうな」。楽観的な回想をめぐらせながら初球を待った。

 勝負をかけた1球目は外角ボール気味のスライダーだった。痛みが絶えない左足首に体重を残し、食らいついた。左翼線をつく適時打。「(小林正は)軌道が読みづらい。上からたたいてボールの上っ面をたたくことを意識した。当たりは良くなかったけど、打てて良かった」。レギュラーシーズンで通算24打数1安打、CSでは2打数無安打に抑えられていた天敵を攻略。一塁ベース上でニンマリ笑った。

 絶対有利の下馬評で開幕したCSファイナルステージだが、まさかの3連敗。絶体絶命のピンチにも主将には入念な備えがあった。チームが首位に立った7月。村田、長野、坂本と食事に出かけたときに言った。

 阿部 開幕直後のように、この先、また、チームが厳しい状況に立たされるときが絶対にくる。そのときは、ここにいるメンバーが中心になって、乗り越えよう。俺1人じゃない。みんなでやればできるからさ。そのときは頼むぞ。

 予期していたことが現実になった。でも、主将の声がチームメートの頭にしっかりと残っていた。前夜、負けはしたが、村田がチーム1号ソロを打った。長野は4試合連続安打で打線をリード。坂本も先制適時打を含む2安打で主将に流れをつくった。「前の打者がつないでくれたので。自分は積極的にいけた」と、阿部も、みんながつくってくれた流れに乗った。

 打つべき人が打っての勝利はチームに勢いをもたらす。原監督も「もう、今日のゲームは大事なゲーム。落とすわけにはいかないゲームですから。その中で慎之助がしっかり、勇人(坂本)も打って勝ったのは大きい」と、手放しでたたえた。「昨日とあまり変わっていませんが、明日勝てば五分。楽しみが出てきたのでしっかりと戦いたい」と、まだ続く戦いを見据えた。

 試合前、阿部はロッカールームで「いい意味で開き直って今日は勝ちましょう!」と、呼びかけた。でも、本心は違う。「開き直りたくなかった。ただ、もうやるしかないからさ」と、雰囲気を察し、主将が選んだ言葉が大きな1勝につながった。「明日も野球ができる。思い切ってやりたい」。圧倒的な強さでリーグ制覇した巨人が、慎之助とともに、再び動きだした。【為田聡史】

 ▼巨人は3回に坂本、阿部が連続適時安打。CSで巨人の3、4番打者が続けて打点は10年10月17日阪神戦の5回に3番小笠原、4番ラミレスが記録して以来2度目だが、前回はラミレスが犠飛。CSで3、4番打者の連続適時安打は球団史上初めてとなった。阿部は8回には天敵の小林正から適時安打。前日まで対小林正は公式戦で通算24打数1安打、CSでは2打数0安打。小林正から安打は08年5月10日以来で、打点を挙げたのは初めてだ。阿部のCS出場は通算20試合目だが、阿部が打点0の試合は4勝12敗で10年10月21日中日戦から8連敗中なのに対し、打点を挙げた試合は4勝0敗と負けていない。

 [2012年10月21日8時20分 紙面から]







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