<フェニックス・リーグ:オリックス3-7日本ハム>◇25日◇清武

 日本ハム斎藤佑樹投手(24)が、強力バックアップとしての準備を完了した。オリックス戦に先発。5回3安打1失点の好投で、日本シリーズ(27日開幕)へ向けた調整を終えた。チーム6年ぶりの日本一をかけたシリーズへ、「どこでも行けるようにがんばりたい」と、与えられる役割を全うする。

 斎藤が、笑顔を見せながら振り返った。「宮崎で、やりたいことはできたし、日本シリーズへ準備は出来たと思う」。この日のフェニックスリーグ・オリックス戦では、先発し5回3安打1失点。1回に二塁打2本を許したが、2回以降は1安打に抑えた。2四球はあったが、失点は初回の1点だけにとどめた。

 課題のセットポジションで手応えをつかんだ。失点した1回は「ワインドアップだと、マウンドの足場が合わなかった」と先頭打者に二塁打を許し、1死三塁とされて適時二塁打を浴びた。しかし、2回以降はしっかり修正した。走者がいなくてもセットポジションから投球した。今季途中からレベルアップに取り組んだ投球フォームで淡々とアウトを重ねていった。「(マウンドが)合わないならセットで投げて、テストしてみようと思った」と、課題克服にも1歩前進した。

 日本シリーズでは、中継ぎ陣のバックアップメンバーだったクライマックスシリーズと同様の役割が予想される。「チームが日本一になるためなら、どこでも行けるようにがんばりたい」と、自らのポジションにこだわりはない。この日は先発で結果を出し、前回の実戦登板だった16日阪神戦(ひむか)では2回2安打無失点に抑えている。イニングのロング、ショートを問わない“超便利屋”として、チームの6年ぶり日本一へ力を振り絞る。【木下大輔】