<オープン戦:オリックス3-3日本ハム>◇10日◇京セラドーム大阪

 守りもOK!

 オフの右肘手術でスロー調整だった日本ハム小谷野栄一内野手(32)が10日、オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)で今季初の三塁守備に就いた。打撃では2打数無安打だったが、3度の守備機会を無難にこなし、定位置での開幕スタメンへ視界良好だ。

 定位置に背番号5が帰ってきた。オフに右肘手術を受けた小谷野が、今季初めて三塁の守備位置に就いた。3度の守備機会も確実にこなし「打球の反応など捕ることに関しては違和感はないです。足を使って、前のゴロを処理できたのも大きい。できるのはわかったので、あとは(オープン戦の)最後の方で長いイニングで試合に出たい」。本人、チームにとって大事なステップを踏んだ。

 栗山英樹監督(51)もホッと胸をなで下ろした。昨年11月に手術を受けた小谷野は、右太ももにも不安を抱え、キャンプは2軍スタート。最初は塁間を投げるのもやっとの状態だった。だが地道なリハビリの成果もあり、徐々にスローイングの距離を伸ばし、当初の想定よりも早い段階で三塁守備をこなせるまでになった。まだランニングスローなどは制限しているが「状態はいいです」と手応えはつかんだ。

 今日11日には、台湾代表としてWBCに出場していた陽岱鋼も合流する。依然、二塁と右翼のポジション争いは混沌(こんとん)としているが、小谷野の三塁出場にもメドが立ち、チームの骨格が出来上がってきた。栗山監督も「小谷野は順調にいけば開幕に間に合う雰囲気。手応えはあるし、この一歩は大きい」と喜んだ。

 早い段階で移籍組の大引と三遊間を組めたことも、明るい要素だ。リーグ連覇、日本一奪還へ欠かせない1ピースが、しっかりとはまった。【本間翼】