巨人に恵みの雨が降り注いだ。3日の阪神-巨人11回戦(甲子園)は、試合前練習中の午後4時30分からバケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨に見舞われた。同40分に中止が決定。最も恩恵を受けたのは、前日2日に右脇腹に違和感を訴え負傷退場した阿部慎之助捕手(34)だった。回復時間の猶予が増え「天気も味方してくれたのかな。(中止になった)おかげで、チームに少しは迷惑をかけずに済むしね。全てにおいて恵まれましたね」と話した。

 この日は早朝に横浜市内の病院で検査と治療を受け、午後4時ごろにとんぼ返りで球場入りした。球団からは、右脇腹の筋肉の炎症と発表された。甲子園の室内ブルペンでティー打撃などで感触を確かめ「思ったよりも大丈夫だった。10日以内?

 もっと、早くできると思います」と軽症を強調した。ただ、今日4日は即スタメン出場は微妙な状況で代役の4番は高橋由、ボウカーが候補に挙がる。

 報告を受けた原監督も安堵(あんど)感を示した。最悪の事態を想定して2軍から加藤を呼び寄せたが「戦列を離れない形で抹消せずにチームの中で回復を待つということですね」と話した。巨人が敵地・甲子園の天候を完全に味方につけた。【為田聡史】