<阪神1-5DeNA>◇26日◇甲子園

 ま~た天敵に屈した。昨季の最下位DeNAに6勝6敗とまったくの互角、そのうち5敗は藤井の先発試合に喫している。藤井自身には3完投目で4連敗。左膝痛を抱える西岡を欠場させて大和、俊介のフレッシュ1、2番で臨んだが、突破口は開けなかった。これで巨人と3・5ゲーム差。苦手を抱えているようでは、首位が離れていくぞ。

 3度あることは、4度あった。猛虎打線が「またまたまた」藤井にひねられた。満員のスタンドは、好機を迎えてはため息の嵐。今や天敵になってしまった36歳左腕に、今季5度目の対戦で3度目の完投を許してしまった。「同じピッチャーに4回も5回も…情けないね」。和田豊監督(50)も苦虫をかみつぶした表情で、つぶやくしかなかった。

 「対策を練っているんだが、徹底してやれていない。手を出してはいけないボールに手を出して、引っ掛けゴロが非常に多い。あれを打っているうちは攻略できないよね。昨日今日と同じタイプにやられている」

 初回から術中にはまった。一、三塁でマートンは外角チェンジアップに手を出して二ゴロ併殺。4回1死一塁も、新井貴が同じようなボールを打って三ゴロ併殺になった。右打者の外へ逃げる変化球を見極められず、25日のヤクルト石川に続いて左の軟投派に苦戦。水谷チーフ打撃コーチも「同じ手にやられている。しっかり捉えないといけないところで、打たされている」と嘆いた。

 リードオフマン不在が響いた。スタメンから「西岡」の名前が消えていた。ヤクルト2連戦を終え、午前中に東京から新幹線で関西へ戻った。甲子園で練習が始まると、西岡と和田監督が右翼芝生で話し合った。フリー打撃や守備練習を行わず、早々にクラブハウスへ。左膝痛に悩む切り込み隊長はベンチ入りしたものの、指揮官は今季3度目の欠場を決断した。

 西岡は「自分は壊れてもいいと思ってやっているけど、監督が僕をうまくコントロールしてくれている。個人的に気を使われてしまい、申し訳ない。チームのためにできることをしっかりしたい。配慮してくれてありがたい」と神妙な顔で、言葉をかみしめた。

 5月から痛む左膝と相談しながら戦い続ける。前半戦は何度も強行出場を志願し、和田監督もゴーサインを出していた。ファン投票で選ばれた球宴で、関西から札幌、東京、福島と移動。全3試合に出たあと、人工芝のヤクルト戦でも全力プレーした。暑さもあって、疲労が蓄積される時期。移動日ナイターに積極的休養を取らせた形だ。

 今日27日、西岡は29歳になる。「そういう(試合に出る)つもりでいる」とバースデーの連敗阻止へ意気込む。「明日になってみないとね」と起用に慎重な和田監督だが「引きずっている時間はない」。首位巨人とは3・5ゲーム差となった。長くて苦しい144試合。理想と現実の間で苦しんだ先に、ペナントが待っている。【近間康隆】