<西武7-0オリックス>◇28日◇西武ドーム

 病み上がりに強い?

 西武岸孝之投手(28)が名誉挽回の力投で、6勝目を挙げた。球宴期間に39度まで熱が上がり、練習を2日休んだ。その影響で、当初の予定より3日間ずれ込んだ後半戦初登板に「ローテ順が変わった他の投手には謝りました。これ以上、迷惑をかけられないと思って投げました。ホッとしてます」。7回5安打無失点と先発の役割を果たし、胸をなで下ろした。

 体調を壊し、3日間ほど寝込んだ。「自分でもビックリするくらい熱が出て。薬を飲まないと食べられないし、久々に死ぬかと思った」。ただ、不思議とアクシデントには強い。数年前、風邪をひいて座薬を入れてマウンドに上がり「そんな時に限っていいピッチング。おれってすげえと思いましたよ」。長いシーズン、体調管理の難しい時もあるが、細身の体を根性が支えている。

 1回1死満塁のピンチを乗りきり「初回でバテました」とおどけたが、体力面でも不安を感じさせなかった。交流戦前まで1勝4敗、防御率5・60だった成績は、交流戦以降は5勝1敗、防御率1・83。病気からも、開幕後の不調からも、すっかり立ち直った。【柴田猛夫】