俊足外野手としてレギュラー奪取を目指す阪神4年目の田上健一外野手(25)が11月中旬に結婚していたことが20日、分かった。お相手は小学校時代の同級生で神奈川県在住のなつきさん(26、旧姓は非公表)。今秋まで東京都内で美容部員として働き、黒髪ロングヘアが印象的なスレンダー美人だ。約2年半の交際を経てゴールイン。12月から兵庫県内で同居をスタートさせ、来オフにも挙式予定となっている。

 田上にとってなつきさんは初恋の相手だった。転校した神奈川県内の小学校で出会った。5、6年はクラスメート。赤い糸で結ばれていたのだろう。いきなり席が隣となり周囲も公認の「両思い」となった。

 「初めて会った時から、ずっと好きだったんですよ。初恋ですね」

 とはいえ交際には発展せず、中学、高校、大学は別々の道を選んだ2人。10年ぶりの再会もまた、運命的だった。

 互いの実家は近かった。大学4年の夏、満を持して地元のお祭りになつきさんを誘った。連絡を取り合ってはいたが、小学6年時以来の再会。「やっぱりすてきな女性になっていた。自分の目に狂いはなかった、と」と笑う。再び親交を深め、プロ入りして2年目の春、11年5月に交際をスタート。かつて「両思い」だった2人にとっては当然の流れだった。

 兵庫県と神奈川県の遠距離恋愛。練習に没頭する田上と仕事が多忙を極めるなつきさんだけに、シーズン中は月に1回会うのが精いっぱい。それでも観光地を巡るなど、2人だけの思い出を積み重ねていった。「明るくて、しっかりしている。落ち込んだりしたところを見たことがない。一緒にいて元気になれるんです」。運命に導かれ、純愛を見事に成就させた。

 「今までとは違う。大事な奥さんがいるので今まで以上に頑張らないと。もう1、2軍を行ったり来たりする立場を卒業したい。まずは1軍に定着したい」

 今季も貴重な代走、守備固め要員として24試合に出場。打率2割8分6厘、5盗塁と限られた出番を全うした。11月は鳴尾浜キャンプで走攻守に磨きをかけた。「今年は打席数が減った。守備、走塁も大事ですけど、課題は打撃だと思っています」。真価を問われる5年目、最愛の伴侶のためにも勝負をかける。

 ◆田上健一(たがみ・けんいち)1987年(昭62)12月12日、神奈川県生まれ。創価高、創価大を経て09年育成ドラフト2位で阪神入団。10年3月に支配下登録され、新人ながらウエスタン・リーグ2位の22盗塁をマークした。7月18日ヤクルト戦で1軍デビューを果たす。12年は、31試合出場で打率3割8厘、2盗塁。今季は、24試合出場で打率2割8分6厘、5盗塁。180センチ、71キロ。右投げ左打ち。