20歳の来季、藤浪が伝説に挑む。阪神藤浪晋太郎投手(19)が26日、都内で行われたプロ野球コンベンションで「新人特別賞」の表彰を受けた。1年目から開幕ローテに入り10勝を挙げるなど活躍が評価されての表彰で、銀盆と賞金20万円もゲット。節目の年齢を迎えるプロ2年目は、虎史上最年少での沢村賞獲得に挑戦する。

 「新人特別賞」で表彰された藤浪の目が輝いていた。視線の先には、この日発表されたMVPをはじめ、沢村賞、最多勝…とタイトルを“総なめ”した楽天田中がいた。都内で行われたプロ野球コンベンション。晴れの舞台で、20歳への決意を固めたはずだ。きっぱりと言い切った。

 「すごく光栄です。うれしい気持ちでいっぱい。開幕ローテーションに入れると思っていなかったので、そういう意味では良かった。1年間ケガなくやってこれたのは良かったですね。来年は賞をもらっただけの活躍ができるように頑張りたいと思います」

 プロ1年目の今季、開幕ローテに入り、10勝を挙げた。ポストシーズンでもクライマックスシリーズ初戦で先発するなど、エース級の活躍が評価された。新人王こそヤクルト小川に譲ったが、来季こそは…。開幕3戦目にドラフト制以降で史上最速先発を果たすなど虎の歴史を塗り替えてきた男は、もっとビッグな獲物を仕留めにかかる。目指すは沢村賞だ。66年巨人堀内が18歳で獲得したケースがあるが、来季20歳での受賞となれば、阪神では68年江夏に並ぶ球団史上最年少での快挙だ。

 「(沢村賞は)1年間やってきた成績に対してそういう賞をいただければありがたいです」

 負けない投手が究極の理想だ。楽天田中らと空間を共有し「何か少しでも話を聞いて帰れれば」と好奇心を膨らませていた。堂々の成績を残しても、自分の欠点を冷静に分析し「全体的にレベルアップしないと。足りないところだらけなので。成績には満足していないですし、納得できていないので」と謙虚だった。勝利数や勝率だけでなく、完投数なども基準に入っている沢村賞を標的にしたあたりが、目標の高い藤浪らしい。

 秋季キャンプではインステップを矯正し、さらなるレベルアップを見据える。2年目のジンクスなどない。沢村賞ゲットで、虎の歴史にまた1つ名を刻むことに挑戦する。【池本泰尚】