大竹警報発令!

 今季限りで現役引退した元広島の前田智徳氏(42)が26日、東京都内で行われた「2013プロ野球コンベンション」に出席し、特別功労賞の表彰を受けた。前日25日に広島からFA宣言した大竹寛投手(30)が巨人入団を表明。「あのシュートボールには右打者は苦しむと思う」と古巣に警戒を促した。

 前田氏は古巣を案じ、苦笑いを浮かべた。「せっかく4本柱ができて、若手の底上げもあって楽しみにしていたのに…。戦力ダウンは間違いない」。前日25日に大竹が巨人へのFA移籍を表明。実力を認めるからこそ、警戒感を強めた。

 「右打者はシュートボールに苦しむと思う。うん、間違いなく苦しむ。分かっていても、よほどの投げミスじゃないと打てない」

 球種や性格など、手の内を知り尽くした相手との勝負。有利か不利か。経験があるから分かる。プロ5年目を終えた94年オフ、広島のエース格だった川口が巨人へFA移籍。元同僚との対決を「もちろん、嫌だった。僕なんかフォアボールばかり狙っていたもん」と振り返る。

 ただでさえ、やりにくい。そんな右腕がシュートの使い手となれば、難敵に違いない。大竹はCSファイナルステージ初戦で巨人相手に6回2失点と粘投。前田氏は「巨人にあれだけシュートを投げ込めるんだから」と力を込めた。

 とはいえ、間近ではい上がる姿も見てきた。大竹は10、11年の2年間は右肩痛に苦しみ、計2勝しかあげていない。大野練習場で懸命にリハビリする姿を思い返せば、後輩を応援しないわけにもいかない。

 「ケガして苦しんだ者同士としては、頑張ってほしい。移籍すれば力が入る。その辺だけが心配です」

 前田氏のプロ生活24年間はケガと戦い続けた歴史。両アキレス手術から復活するも、死球による左手尺骨骨折で現役引退に踏み切った経緯がある。だから、どちらの肩も持ちづらい。

 「ケガに気をつけて頑張ってほしい。平等に応援します」

 古巣と後輩。心が震えるような、真っ向勝負を期待している。【佐井陽介】