オリックスがダブルエースで首位奪回を狙う。まず西勇輝投手(23)が、今日8日からのソフトバンクとの首位攻防戦の先陣を切る。同カードは12年から7連勝中と好相性。チームは首位から陥落したが、3戦目の先発が見込まれる金子千尋投手(30)とのダブルエースで、3連勝で首位を奪取した5月の対決を再現する。

 やるしかない。ダブルエースの一角、西はほっともっと神戸での投手指名練習を終え、福岡へ向かう前にきっぱりと言った。

 「周りは直接対決とか言いますけど、気にしません。ソフトバンクでもどこが相手でも、自分のやるべきことをやるだけです」

 チームは西武戦に連敗し、2カ月近く守った首位から陥落した。開幕から好調を維持してきたが、最近10試合は4勝6敗と負け越し。救援陣が打ち込まれ、不振のディクソンが抹消されるなど不安材料も出てきた。今日8日からの直接対決で先陣を切る西には連敗ストッパーの期待もかかるが「シーズンは長いので、連敗とか連勝は当たり前のようにある。目の前の試合をしっかりと戦うだけです」と気負いはない。両リーグ最多10勝を誇る右腕はタカをカモにする男でもある。12年から7連勝中とめっぽう強い。

 狙うのは、首位を奪取した5月16日~18日の3連戦3連勝の再現だ。2戦目は東明、3戦目にはエース金子がスタンバイする。西と2人のエースで首位を奪回すればチームに再び勢いがつくはずだ。

 森脇監督は常々「1戦1戦、しっかり戦うだけ」と話す。西も同じ考えだ。無心で腕を振り、敵地でソフトバンク打線に立ち向かう。【高垣誠】