DeNA筒香嘉智内野手(22)が、野手ではDeNA史上最高アップ額を勝ち取った。24日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万円増の年俸4600万円(推定)で一発サインした。約30分の交渉を終え「自分でもびっくりするくらいの提示でした」と笑顔を見せた。

 勝負強さとチームへの貢献度が大幅アップにつながった。打率3割、22本塁打、77打点の打撃3部門でチームトップに立った。プロ5年目で自己最多の114試合に出場し、得点圏打率も12球団1位の4割1分6厘の成績を残した。8月13日の中日戦で梶谷と交錯し、後頭部を強打。約1カ月間離脱したが、マイナス査定にはならなかった。

 決して高評価に気を緩めるつもりはない。結果を残したのは1年だけと自認している。侍ジャパンの一員として日米野球に出場した際、「なぜメジャーリーガーはあれだけ飛ばせるのか」を研究。試合前の打撃練習を凝視して、自分なりの答えを導き出した。「僕は頭が突っ込むことが多いが、メジャーリーガーは頭が動かない。だから引きつけて打てるのだと思いました」と、ふに落ちた。

 28日の選手会納会の翌日には、自主トレのため米アリゾナに渡米する。年末まで無休で体を鍛えなおすつもりだ。「体重を2キロ増やしたい。ホームランバッターとして来年は4番を狙いたい」と言い切った。向上心を持ち、さらなる高みを目指す。【細江純平】