<札幌6大学野球:道都大5-1札幌大>◇優勝決定戦◇13日◇栗山町民

 道都大が延長12回の末、札幌大を下し、初の春秋連覇、通算7度目の優勝を果たした。3度の満塁の好機でいずれも凡退していた主将の大累進遊撃手(4年=駒大苫小牧)が、12回1死から出塁したのを足がかりに一挙4点を奪った。掲げる「日本一」へ、まず第1関門を突破した。

 執念だった。1-1で迎えた延長12回1死、2番の大累がバントで三塁線に絶妙なゴロを転がした。札幌大の五十嵐投手の送球が右にそれ、内野安打。主将の気迫が打線に火をつけ、ここから4長短打で4点を奪い死闘にケリをつけた。汚名返上となった大累は「ガムシャラだった。投手が頑張っていたので粘ってやろうと思った」と安堵(あんど)の表情だった。

 春の全日本大学野球2回戦で創価大に0-3で敗れた雪辱を果たすため、チーム力アップを図ってきた。第1節でまさかの2敗を喫したが、2節までの1週間でこれまでメンバー外の選手がやっていたグラウンド整備などにレギュラー組も自然発生的に参加するようになった。チームが1つにまとまった。

 17日にプロ志望届けを提出する大累は「2節からみんなが変わった。最終目標の日本一へまずは目の前の戦いをしっかり勝ちたい」。明治神宮大会をかけた北海道6大学リーグとの代表決定戦へ、気持ちを新たにした。【松末守司】

 ◆明治神宮大会北海道地区代表決定戦

 第43回明治神宮大会(11月10日開幕、東京・神宮)の北海道代表枠1をかけて、道都大と北海道6大学優勝チームが10月13日から対戦する。先に2勝したチームが代表権を獲得する。球場は未定。