東大が9年ぶりの快挙だ。13安打8得点で乱打戦を制し、法大に連勝で2戦先勝方式では2017年秋の法大戦以来9年ぶりの勝ち点を奪取した。
春のリーグ戦での勝ち点は97年春以来29年ぶりで、56季連続最下位からの脱出に期待が高まってきた。立大は18安打15得点の猛攻で早大を破り連勝し、今季初の勝ち点を挙げた。
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時計の針は午後2時3分を差していた。3点リードの9回2死。東大・池田剛志投手(2年=江戸川学園取手)が最後の打者を左飛に打ち取ると、ベンチから選手たちが勢いよく飛び出した。一塁側スタンドに詰めかけた応援団は涙を浮かべながら「ありがとう」と大きな声で何度も感謝の言葉を送った。多くの関係者にとって待ち望んだ2017年秋以来の勝ち点獲得だった。
2点を追う2回に明石健捕手(4年=渋谷幕張)の三塁打からチャンスをつくり1点をかえすと、3回無死一塁から長谷川優外野手(2年=新潟明訓)が左越えの特大同点2ラン。3-3の4回には秋本諒内野手(3年=市川)の2点左適時二塁打で勝ち越しに成功。5回には伊藤滉一郎外野手(4年=県立千葉)の中越え2点適時二塁打を放ち、7回にさらに1点を加えてダメ押しした。打線の援護を受けた投手陣は5人の継投で逃げ切り、法大に2試合連続の逆転勝ちだ。今年のスローガン「勝撃(しょうげき)」を体現するかのような戦いに、大久保裕監督(68)は「春に勝ち点を取れたのは本当に(うれしい)誤算」と驚きが止まらない。
毎年のように甲子園経験者が入学してくる他校とは異なり、厳しい受験を勝ち上がった頭脳派集団だ。“野球エリート”たちとの差を埋めようと新しいことを積極的に取り入れ、神宮のトラックマンのデータを活用したVRゴーグルでは相手投手の球筋をイメージしてきた。
今年からは個々に委ねられていた体づくりをチーム内で共有。毎週の体重測定、体重、太もも周り、腹部、上腕、前腕を毎週測って記録することを習慣づけ、昨秋から6キロ増の79キロと肉体強化に成功した明石は「打撃面で確実にプラスになっています」と力を込めた。目標の勝ち点奪取を達成し、次なる目標は56季連続の最下位からの脱出だ。【平山連】
▽東大で昨年中心選手として活躍した酒井捷(すぐる)さん 本当にドキドキしました。選手全体のレベルが上がって、「年1勝か」ら「勝ち点」と、どんどん上を見てきた結果がつながったと思います。彼らが本当にうらやましいです。



