高校生最速の160キロ右腕、花巻東(岩手)・大谷翔平投手(3年)のメジャー挑戦が決定的となったことを受け、DeNA高田繁GM(67)は19日、大谷がメジャー挑戦を正式表明した場合、強行指名しないことを明言した。大谷にはそのほか楽天、日本ハム、西武、ソフトバンクなどが関心を示している。

 DeNAはこの日、横浜市内の球団事務所でスカウト会議を実施。大阪桐蔭・藤浪晋太郎(3年)、亜大・東浜巨(4年)、東海大・菅野智之(23)ら3投手とともに1位候補とした上で、高田GMは「ドラフトまでにメジャー1本を示してくれれば、指名しない」と大谷本人の意思を尊重する考えを示し、「候補から外れたら、3人(藤浪、東浜、菅野)のうちから選ぶということ」とした。

 菅野については、調査書の受け取りを拒否されたことを明かし「巨人に遠慮することはないから。(即戦力として)能力があると評価している」。従来通りの姿勢を繰り返し、意中の球団があることに理解を示しながらも、最後まで1位候補に残す方針をあらためて示した。会議では外れ1位の絞り込みも行われ、法大・三嶋一輝、慶大・福谷浩司の両投手らが候補とみられる。