<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ<亀田速報>【12回=亀田】

 ラスト3分と前に出る相手に、負けじと応戦する。これまでの動きを見る形ではなく、リング中央で打ち合う。顔をしっかりと守りを固めながらカウンターの機会をうかがう。相手は最後まで攻める手を止めないが、有効打を許さず、最後まで冷静にかわしきった。判定は117-111、117-111、116-112の3-0。新チャンピオンと名乗り上げられると、両腕を突き上げリング中央でうつぶせに倒れ込み喜びを爆発させた。インタビューでは「いまは言葉がないです。ここまで応援してくれたファンのみなさんに感謝の気持ちでいっぱい」と殊勝に話し、「親父!

 どんなもんじゃい」と父へ喜びを伝えた。【11回=亀田】

 前に出る相手に確実に左をヒットさせる。ポイントリードで余裕もあるのか、フットワークもまだまだ軽く、動きをしっかりと見ている。リング中央での打ち合いでは左のショートが顔面をとらえる。有効打こそ出ず、ややこう着状態だが、冷静さが目立っている。【10回=亀田】

 顔を覆う「亀スタイル」で守りを固めるが、相手にそれを破られ右フックを食らう。2分半、フック3連打を放つがこれはかわされる。ラスト10秒、ロープ際で右フックを食らうが左のストレートを返した。相手に攻撃を食らっても、確実に反撃している。【9回=亀田】

 3-0でリードの途中経過。劣勢の相手が前に出てくるが、リングを回るように足を使い、有効打を浴びない。ロープに追い込まれる場面も多いが、左ジャブで相手の足を止め、有効打を許さない。動きはまだまだ軽快で、むしろ余裕もみられる。【8回=亀田】

 この回も距離を開け、相手の動きをうかがう。左を出しながら、相手のサイドに立つような動き。1分半、2分過ぎと右のカウンターをヒットさせた。手数でも上回り、攻勢に立っている場面も多くなってきた。踏み込んでの左が確実に効いている。【内藤】74-78、75-77、75-77【亀田】【7回=亀田】

 距離を開けてパンチを出し合うが、飛び込んでの左が顔面をとらえている。相手の攻撃を待つような場面が増え、手数では劣っている。2分過ぎロープに追い込まれるが、右ボディで相手の動きを止めた。最後はコーナーに詰められるが、左のカウンターで態勢を入れ替え、連打を入れた。【6回=亀田】

 ガードをかいくぐるような相手の右を食らう場面が多いが、確実に左のショートをヒットさせて連打を許さない。顔の前にグローブを持ってくるスタイルに変え、飛び込みながらの左ショートが有効。中に入ってくる相手にもクリンチで対処している。【5回=亀田】

 1-0リードの途中経過。この回に入ってリング中央に打ち出すが、バッティングの注意を受ける。積極的に打っていく相手の右をもらってしまう場面もあったが、左ストレートがクリーンヒット。これが呼び水となってこの回も打ち合いながらゴングを聞いた。【4回=亀田】

 やはり相手の動きをうかがいながらリングの外側を回る動き。1分過ぎには出てくる相手に左アッパーを当てるが、コーナーに追い詰められる場面が出てくる。ラスト10秒、コーナーに追い込まれ連打を浴びたが左ボディをくらわせ反撃、激しい打ち合いになった。【内藤】38-38、38-38、37-39【亀田】【3回=亀田】

 動きが変わった相手の様子を再びうかがうが、タイミングを見はからって前に出ていく。右のジャブ、フックを多用してリング中央での打ち合うが、有効打を打つことはできず、逆に右フックをもらってしまう。最後はにらみ合う形でラウンドが終了した。【2回=亀田】

 左のこめかみが少し腫れている。左のジャブを出していくが、懐に飛び込むまでにはいかない。相手の周りを回りながら、呼び込むような動きを見せる。2分過ぎに不用意に前に出てきたところを右のフックを食らうが、左のショートで反撃しぐらつかせた。【1回=亀田】

 開始直後は前に出てくる相手に様子をうかがう。相手が出てくるところで、左ジャブを入れていく。残り10秒で飛び込むように左を当てた。動きに硬さはなく、ゴングが鳴ると左手を上げ観客にアピールした。【国歌演奏=亀田】

 目をつぶり、左胸にグローブを当てる。高揚している気持ちを抑えているようにも見える。【入場=亀田】

 「バーニング・ハート」が流れる中、観客に両手を挙げて登場。後ろに大毅、和毅を従えている。口元を引き締め硬い表情だが、動きには余裕も感じられる。リング下でグローブを顔に当て、目をつぶった後「シャー!」と気合を入れリングインした。