皆さん初めまして。11月から新しく相撲担当になりました佐々木隆史(ささき・たかふみ)です。11月から新担当ということで早速、九州場所へ。入社4年目で初の記者人生。周りからよく「記者って何してるの?」と質問されるので、場所中の私の1日を、少し紹介したいと思います。

 1日の始まりは早い! 皆さんもご存じの朝稽古。午前8時ごろに稽古場に到着すると、すでに稽古は始まっています。ここでは、注目力士の動向をチェックしたり、親方から話を聞いたり。場所では口数が少ない力士も、この時はリラックスして口数も多くなる場合もあるので、大切な取材時間です。稽古が終わる頃には、ちゃんこ場から良いにおいが…。空腹に耐え、先輩から教わった「終わったら即移動」に従い、次の現場へ向かいます。

 稽古が終わり、向かうは福岡国際センター。午後1時には記者クラブへ。ここからは嵐の様に時間がたっていきます。明日の関取を目指す幕下以下の取材、その日達成しそうな記録の準備。そうこうしていると午後2時ごろに十両、午後3時45分ごろに幕内、横綱の土俵入り。取組を見ながら、支度部屋に戻ってきた関取を取材。時には観客席に足を運び、家族や関係者を取材したり。他にも親方や付け人をマーク。取組の順番を逆算して記者席、観客席、支度部屋をグルグル、グルグル…。あっという間に結びの一番が終わり、午後6時に全取組が終了します。

 ふーっと息つく間もなく、急いで原稿を書かないといけません。いくら良い取材をしても、締め切り時間に間に合わなかったら、意味はありません。赤字を出さないように丁寧に、でも速く。記者席に響くタイピングの音。デスクからの差し替えの電話。気づけば午後9時。ここでやっと一段落します。その後も、原稿の差し替えや明日の準備もありますが、博多名物で英気を養うのも重要な仕事! これは外せません! 日付が変わる頃に就寝。一瞬で深い眠りに落ちます。午前6時に起きて、また1日が始まります。

 ざっとではありますが、場所中の1日の流れでした。毎日慌てふためき、目の前のことに精いっぱいな15日間でした。乗り切れたのは「日刊読んでるよ」という読者の声。これからもためになる、面白い情報を提供できればと思います。記者の前相撲も、これにて終了。記者として、いつの日か横綱になれるように精進していきますので、これからも叱咤(しった)激励のほどよろしくお願い申し上げます。【佐々木隆史】