WBC世界スーパーフライ級9位の江藤光喜(28=白井具志堅)が12日に東京・後楽園ホールで再起戦に臨む。昨年11月に仙台で王者クアドラス(メキシコ)に世界挑戦も判定負けして以来の試合。11日は都内での前日計量で、契約体重を100グラム下回る52・5キロで1発クリアした。

 江藤は13年にWBA世界フライ級暫定王座に挑戦し、敵地タイでベルトを獲得した。国内では世界王者と認定されず、初防衛にも敵地で失敗した。14年には東洋太平洋同級王座を獲得した後は「自分では世界王座をとったと思っている。東洋太平洋王座をとってからは負けたら引退と決めていた」。だが「(クアドラスとの)世界戦の1カ月は落ち込んだが、課題が見えた」と再起を決断した。

 「これまでは1発を強く当てようと強打に頼っていたが、コンビネーションの流れの中で、気づいていたら倒れている試合をしていきたい」と言う。2月に本格始動し、3月には長男奏仁(みなと)君も生まれて「パワーをもらっている」と力が入る。「あしたはジャブを見て」とニュー江藤をアピールする。

 対戦相手のエスコビア(フィリピン)は再計量も200グラムオーバーだったが、江藤陣営が了承して予定に試合することになった。