WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(23=大橋)が10日、横浜市内のジムで東洋太平洋フライ級王者比嘉大吾(21)と5回のスパーリングを行った。6日に続く2回目の手合わせで、11勝(11KO)とパーフェクトレコードを更新中の新鋭と、鋭く、重く、拳を交えた。

 12月30日に有明コロシアムで前WBA同級王者河野公平を迎えた4度目の防衛戦を控える。自身にとっては田口良一(現WBA世界ライトフライ級王者)を破って日本王者になった13年8月以来の日本人対決。比嘉のスタイルを「河野さんと似ている」とし、「良い練習になります」と述べた。この日は低く懐に飛び込んできた比嘉に、強烈なアッパーを食らわせるなど、優位にラウンドを進めていた。

 試合まで残り3週間を切り、「この時期は体重調整もあるなかで、良い感じでした」と手応えも十分。今後も比嘉と複数回のスパーリングを予定しており、「仮想河野」から万全の対策を練り上げる。