日本ウエルター級7位別府優樹(25=久留米櫛間)が、日本タイ記録となる15連続KO勝利を逃した。同級8回戦が東京・後楽園ホールで行われ、元東洋太平洋スーパーウエルター級王者チャールズ・ベラミー(35=八王子中屋)と対戦。堅いガードを打ち破れず、三者三様の引き分けに終わった。デビュー戦から続けたKO記録は14で止まった。

 初めて聞いた試合終了のゴング。「正直負けたと思った」。別府は戦い抜いた8回を顧みて、敗色濃厚を認めた。結果は引き分け。これまでの全14戦の最長は4回まで。異名「九州のタイソン」は5回以降の未知の領域でも拳を振り切ったが…。「ガードの上からパンチを打ったが、そこからコンビネーションが出せなかった。ずるずる8回までいってしまった」。終盤は打ち疲れも顕著で、ベラミーの前進を、足を使ってギリギリかわす劣勢な場面も目立った。記録が話題になり始めたここ3戦は相手が無名のタイ選手で、「良くない言われ方もした」と、あえて元王者の強豪に向かった。「今年最初の後楽園の試合だったので、バチバチ打って盛り上げたかった」とプロの心意気は感じさせたが、壁は高かった。