プロボクシングの前東洋太平洋スーパーウエルター級王者・細川貴之(32=六島)が、4月9日に大阪・住吉区民センターでティーラサック・ケーマックスジム(タイ)と71キロ契約の8回戦で対戦する。六島ジムが20日、大阪市内のジムで発表した。

 細川は昨年11月の2度目の防衛戦に敗れ、東洋太平洋王座から陥落。再起戦へ向けて、6年前から親交がある大相撲の錣山親方(元関脇寺尾)から稽古に誘われていることを明かした。

 「親方が『精神面もすべて鍛え直してやるから、寝泊まりしに来い』と言ってくれました。鍛え直して、試合に臨みたい」。大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の宿舎を奈良・大和高田市に構える錣山部屋に、2月末から“住み込み”で汗を流すつもりだ。

 細川の戦績は、28勝(9KO)11敗5分けだが、現役時代に938敗を喫している錣山親方からは「オレは黒星が多いけど、それも誇りだ。負けなんか気にしなくていい」と励まされている。「まわしをつけて一緒に朝稽古をして、四股やすり足で下半身を鍛えたい」と細川。猛稽古で出直しを誓った。

 同日の興行では、東洋太平洋バンタム級王者のマーク・ジョン・ヤップ(28)が、ニンモンコン・ペットプームジム(タイ)と、スーパーバンタム級でノンタイトル戦を、大阪市立大の大学院に通う異色ボクサーの坂本真宏(25)も、タイ選手とスーパーフライ級8回戦を行う。