同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)が、同級2位村田諒太(31=帝拳)を2-1の判定で破り、王座に就いた。

 エンダムは12ラウンドを戦い終えると勝利を確信したかのように、ニュートラルコーナーのポストに登った。「私の方がポイントを取っているとは思ったが、アウェーだし、確信はなかった」と喜んだ。

 判定が2-1と分かれ、しかも3者とも3~7ポイントと大きな差をつけた。その点に関しては「お互いにパンチは当たっていたけれど、よく考えると村田は1ラウンドに右が2、3発だけ。手数も、ジャブも、コンビネーションも自分の方が上回っていたのではないか」と、ジャッジの妥当性を口にした。

 戦略通りに戦ったことも強調した。前に出て重圧をかける村田のスタイルを予想し、距離をとって手数で支配するプランを実行した。「大きなパンチをもらったのは(4ラウンドの)ダウンをした時だけ」。ダウンも「いつも数秒でリカバリーできるし、今日もそうだった」と大きなダメージを負わなかったという。

 村田については「すごく右のパンチが力強いが、やはりコンプリートファイター(完璧な選手)ではなかった。でも、まだとても若く未来がある選手で、将来は必ずチャンピオンになると思う」と話した。

 陣営は今後、WBAスーパー王者でWBC・IBF統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)との戦いも視野に入れ、次戦は母国フランスでの防衛戦を目指す。