WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(25=BMB)が初防衛から一夜明けた23日、都内のホテルで会見を行い、レジェンドから金言を授かった。

 会見には同じく初防衛に成功した同フライ級王者比嘉大吾が同席。その横に座った元WBA世界ライトフライ級王者で白井・具志堅スポーツジムの具志堅用高会長が、拳四朗にアドバイスを送った。「体幹も強くなってきたよね。ただ1つだけ…。攻めて、その次が大事。手をたくさん出せば、相手は倒れるんです。いいパンチを当てた、次が大事!」。

 拳四朗は11戦全勝5KOだが、2度の世界戦はいずれも判定勝ちに終わった。基本的に「KOにはこだわらない」が「知名度を上げたい。そのためには強くなること」というだけに、KO勝ちの必要性は認識している。「おっしゃる通りと思います。試合を振り返ったら“もう1回(まとめに)いけたかな”と思う部分はある。その分、楽してたのかなとも思う。僕は1回(パンチを)まとめて終わり、という部分がありますから」。自分と同じ階級で13度も防衛を重ねた大先輩の言葉は重い。「やっぱり次はKOで決めたいですから」と話した。

 前日の初防衛後、リング上でテレビカメラに向かって両手でVサイン、最後は投げキッスまで送った“癒やし系王者”はこの日、会見前に友人と浅草周辺の食べ歩きを楽しんだ。どら焼き、イチゴ大福、メンチカツ、ホイップクリーム入りメロンパン…。「メロンパンが一番おいしかったかな。ホイップクリームが大好きやし」と笑う。

 今後は約10日間のオフを過ごし、練習を再開する。次戦は5月に王座を奪った前王者ガニガン・ロペス(メキシコ)とのリマッチで、父の寺地永会長は「次もトリプル世界戦に入れてもらうのがベスト」と、過去2度の世界戦同様に村田、比嘉とともに防衛戦を行うことになりそう。V2戦は初のKO防衛が、青写真になる。