ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)の雪辱戦に、想定外の困難が襲いかかった。昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)との世界戦は今日3月1日に両国国技館で挙行されるが、2月28日の都内での前日計量で、ネリが大幅な体重超過。その場で王座剥奪となり、山中が勝てば王座復帰、負けか引き分けなら空位となる。

 山中の所属する帝拳ジムの本田会長は「こういう選手は追放してほしい」と強い口調で言った。減量が思うように進まない場合、剥奪覚悟で重め残しにするケースが、国外では目立つ。その場合の処罰などは各統括団体では甘く、試合をすればファイトマネーなども全額もらえるのが慣例となっている。「ルールで厳しく決めてもらわないと」と求めた。