「戦う電通マン」としてK-1のリングに上がった大渡博之(32=正道会館)が2日、立ち技の格闘技興行「krush」(東京・後楽園ホール)に出場し、来年2月に予定されるK-1を最後に引退する意向を明かした。

 大渡は宝樹まもるに1回1分27秒、KO勝ち。試合後、「最後にK-1で終わりたい。来年2月のK-1に出られれば、そこを引退試合にしたい」と話した。昨年7月、MASAKIにTKO勝ちし、K-1デビュー。大手広告代理店・電通の営業マンという肩書で、話題になった。試合1カ月前から、都内道場のかぎを預かり、仕事終了後の午後10時にだれもいない道場で練習を積んできた。ボクシングコーチの梅津正彦氏は「夜中に道場に呼び出されて練習に付き合ったこともある。とにかくまじめに取り組むので、面倒を見たくなる」と振り返る。「krush」に来場したK-1主催のFEG谷川貞治イベントプロデューサーは「(2月のK-1には)もちろん大渡君も出したい」と明かした。