<全日本:東京大会>◇10日◇後楽園ホール◇1900人

 右ひざ手術で長期欠場していた武藤敬司が、船木誠勝とのシングルで186日ぶりに復帰した。船木のミドルキック、関節技に序盤は防戦一方になりながら、25分すぎに執念の反撃。シャイニングウィザード3連発から、ひざを強打しながら月面水爆まで披露した。激闘の末、試合は30分時間切れ引き分け。「勝てなかったけど、負けなかった。30分戦えたよ」と、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

 船木とのシングル対決は、お互いが新日本に在籍していた85年4月のヤングライオン杯以来。3冠挑戦を表明した船木に対する高い壁となり、「簡単に負けたら、船木(の評価)も上がらないからな」と胸を張った。