朱里がメキシコへ到着してから1週間が経過。この時間を経て大きな変化がメキシコ中に起きていた。

 先週行った火、金、日曜日の試合はすべて放送され、なかでも金、日は生中継のビッグマッチに登場し、“Syuri”の名前は広く浸透した。さらにメキシコの新聞「El

 Grafico」にも大きく取り上げられ、プロレス専門誌「ルチャ2000」誌では、表紙に抜擢されるなど、朱里の露出は高まる一方。

 それが如実に現れたのが21日(現地時間)、アレナプエブラでの入場シーン。朱里の入場時には大歓声が沸き起こり、続くCMLL人気ナンバーワンのダーク・エンジェルの登場時と変わらぬほどの声援を浴びた。

 この日はエンジェル&エストレジータと組み、アマポーラ&ラ・コマンダンテ&ティファニーと対戦。1対1のあと3本目、3人がかりの攻撃に苦しんだ朱里だが、ミドルキックでピンチを抜け出すと、ダーク・エンジェルがトップロープからのボディアタックを敢行。このスキに朱里が、ローンバトルになったアマポーラからラ・マヒストラルでピンフォール!

 昨晩CMLL-REINAのベルトを奪われた借りを返すとともに、再挑戦への機運を自らの手で高めた。

 「最後、自分がアマポーラからマヒストラルで勝ったんでベルトへの再挑戦に近づけたかなと思います。絶対日本でもメキシコでもどこでも挑戦します」と改めて挑戦の意向を示した朱里。

 終了後、会場前には朱里を待つファンがあふれ、記念撮影の山に。気がつけば、朱里人気はメキシコ中に広がりつつある。状況的には2010年に栗原あゆみがCMLLデビューした際の“東洋の天使”ブームに似通った感がある。メディア報道、テレビ中継、アレナメヒコでの試合と歯車が合い、人気急上昇。いまやブーム寸前の勢いだ。

 22日のメキシコ遠征最終戦(アレナメヒコ)では同じく日本から参戦の下田美馬も出場。朱里と6人タッグで顔をあわせる。朱里は有終の美を飾ることが出来るか。