プロ格闘家転向を表明した北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧(21=国士舘大4年)が総合格闘技団体「DREAM」入りを決断したことが18日、明らかになった。3日のプロ転向発表後、契約団体について言及を避けてきたが、この日、都内で行われた紫綬褒章の受章式後、右手親指を立てて「決めてあります」と初めて発言。団体名は口にしなかったが、国内2大メジャー団体のうち「戦極」について「話したこともない」と明かし、DREAM入りの決意を固めたことが分かった。

 当初は「どこにも所属せずに1年間は下積みを続けようと思っていた」という。しかし、ここにきて方針を転換した。「早く主戦場を決めないと、周り(の騒動)が収まらないので。落ち着いて練習できないってことに気付きました」。決断したら行動は早い。「20日に(国士舘大柔道部の)寮を出ることになりました」。今後は総合格闘技だけに集中する。

 環境も整いつつある。17日に個人事務所「Twill33」を設立したことも明かした。「自分の財布のため、節税のための会社です。Twillは英語で『あや織り物』を指し、33(ミーサン)は関西でヘビの神様を言うんです」。さらに「格闘技やそのほかのマネジメントを委託できる会社を検討中」。この日の石井の発言に、DREAM笹原圭一イベントプロデューサー(41)は「リングに上がってもらえるなら、それにふさわしい舞台は用意できる」と歓迎した。早ければ週明けにも「DREAM石井」が誕生する。