元格闘家の高田延彦(47)が21日、三沢光晴さんの死について初めて公の場で口を開いた。東京・国士舘大多摩キャンパスで開催した高田道場主催の「ダイヤモンド・キッズ・カレッジ」後、「残念だし悔しい。もっと早く(対策を)できなかった悔やみの方が大きい」とうつむいた。

 2人は同学年で、81年にデビュー。高田が新日本、UWFインター、PRIDEを主戦場としたため特別な接点はない。だが、14日にブログ上で追悼コメントを発表。この日も「あまりにも若い。これからの人だし、多くのことを残していかないといけない使命を持った逸材だった」と敬意を払い、しのんだ。

 そのうえで、リングは違えど格闘技を愛し、盛り上げてきた三沢さんの死をふまえ、あえて問題提起した。「やっていることが激しいから、悲惨なことが起こる前に防げなかったか…」。この日、子どもにも安全を考えて厳しく指導する姿があった。「先手を打てる安全管理はあると思う。個々の組織で検討していかないと」。2度と同じことは起こってほしくないという思いが、高田の胸を締め付けているようだった。【浜本卓也】