WBA世界ウエルター級15位佐々木基樹(33=帝拳)が、内藤流変則ファイトで番狂わせを狙う。同級王者ビアチェスラフ・センチェンコ(31=ウクライナ)への世界挑戦が2日に発表された。10月3日(日本時間同4日)にウクライナ・ドネツクで対戦する。

 佐々木はプロ13年目で悲願の世界戦に「ついに来た」と喜ぶ。一方で「正直勝つのは難しい」と実力差は認識している。王者は29戦全勝(20KO)、オールラウンドで完成されているという。「相手が驚くようなことでスキを突きたい」と浜田代表。それには願ってもないお手本がいた。

 2日前まで長野・車山高原でWBC世界フライ級王者内藤のキャンプに帯同していた。99年の東日本新人王で同期が縁で今や恒例。今回は身長で10センチ近く劣り、いかに懐に入って接近戦に持ち込めるかがカギ。そのために内藤のフェイントなど変則ファイトを参考にする。一緒にビデオを見てアドバイスも受けた。内藤の1%でも可能性に懸けるファイトもお手本という。

 過去同級で3人が世界挑戦も全敗で、日本人の海外挑戦は28連敗中。厳しいアウェーの晴れ舞台に「海外は慣れているので1人でも。ワクワク」と笑った。