<新日本:G1クライマックス>◇3日目◇8日◇愛知県体育館◇観衆8500人

 Bブロックでは、小島聡(39=フリー)が潮崎豪(28=ノア)との剛腕対決を制し、無傷の2連勝を飾った。潮崎のラリアットに、カウンターのラリアットを3連発。客席からの小島コールに、ボルテージも上がる。最後は右ひじのサポーターを投げ捨て、豪快なラリアットで締めた。お互い、ラリアットを得意とする者同士。だが、譲れないものがあった。「おれには潮崎みたいにいろんな技はない。これだけで生きてきたんだ」と、激痛が走る腕を見詰めた。6月にメスを入れたばかりのひじにかかる負担は大きいが、そんなことは関係ない。「痛い!

 …けど痛くない!」と意地を張った。02年には新日本を、今年5月には全日本を退団。器用な生き方が苦手な「ラリアット職人」は、これからもプライドをかけて右腕を振り続ける。