最強挑戦者は「ゴミ収集員」と二足わらじをはく異色ボクサーだった。24日に東京・両国国技館でWBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃(34=帝拳)に挑む同級1位レンドール・ムンロー(30=英国)が13日、来日した。世界戦へ向けた練習のかたわら、地元レスターで午前6時から午後3時まで週4日、ゴミ収集車と一緒に走って、ゴミ収集の仕事をしていることを明かした。

 世界トップランカーと仕事の両立はハードだが、ゴミ収集員になって6年になるムンローは「走りながらゴミを集めるのでトレーニングになる。働く必要はないけど地元の人たちとかかわれる仕事だから」と説明した。初心を忘れず、厳しい仕事と練習を両立させる体力と精神力が、世界1位へ押し上げた。「西岡は世界のトップ選手。尊厳を持って全力で当たっていきたい」と威勢のいい言葉もなく、不気味さを漂わせた。