<プロボクシング:WBCヘビー級タイトルマッチ>◇19日◇ドイツ・ケルン

 WBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦は19日(日本時間20日)にドイツ・ケルンで行われ、同級王者ビタリ・クリチコ(39=ウクライナ)が挑戦者のひざ負傷で6度目の防衛に成功した。プロ17戦全勝で04年アテネ五輪スーパーヘビー級金メダルの同級1位オドラニエル・ソリス(30=キューバ)の挑戦を受けた注目カード。クリチコは敵の右フックや左ボディーを浴びながらも1回終盤に反撃。右フックを敵のこめかみにヒットさせてプレッシャーをかけると、相手は後退しながらダウン。そのまま10カウントが数えられ、1回3分KO勝利となった。

 ロープを手にかけて立ち上がり、右ひざを気にするようにコーナーに戻るソリスを横目にクリチコは「フルブローだった」と両拳で倒したと主張。しかしソリスは「明らかに私のひざが原因」と反論し、同陣営も「すぐに手術が必要。靱帯(じんたい)を痛めた」と補足するなど後味の悪い幕切れとなった。