ボクシング元東洋王者で大川ジム会長の大川寛氏(本名・小川寛)が22日、肝臓がんのために東京・世田谷区の自宅で死去した。78歳だった。葬儀・告別式は近親者で済ませている。

 東京・浅草出身の大川氏は、技巧派のアウトボクサーとして50年代に活躍。54年の日本フェザー級王座を皮切りに、同ライト級、東洋ライト級、同スーパーフェザー級の王座を獲得し、60年に引退した。

 引退後は62年に東京・明大前に大川ジムを開設。日本ライト級王者の大友巌、世界王座にも挑戦した同スーパーバンタム級王者の横田広明らを育てた。また、ジムの壁を明るいピンク色にし、男女を問わずに広く会員を募るなどプロ志願者以外への普及活動も積極的だった。