<全日本:チャンピオン・カーニバル>◇13日◇東京・後楽園ホール◇2100人

 初出場の新日本・永田裕志(42)が初優勝を果たした。公式戦A組最終戦で大森隆男(フリー)を破り、勝ち点8の首位で突破。決勝では全日本の新鋭・真田聖也(22)を得意の岩石落としで仕留めた。今年は新日本のニュージャパン杯でも優勝しており、史上初のメジャー団体の年間シングル大会2冠を達成した。

 永田のミドルキックの威力は最後まで衰えなかった。体重98キロの真田の腹に、背中に、重い蹴りを次々と打ち込む。最後は得意の岩石落とし。22分44秒の激戦に決着をつけた。数十分前に公式戦最終戦で大森を撃破。42歳とは思えないスタミナだった。誇らしげにトロフィーを見ながら、「1、2、3、ゼアッ!」と敬礼ポーズ。観客の永田コールが激戦の疲れを癒やした。

 秋山、大森、鈴木と40代選手が顔を合わせた今大会で、初出場、初優勝。年間2冠、新日本の01年G1を含めて通算3冠と史上初の快挙を2つも達成した。この優勝で諏訪魔の持つ3冠への挑戦も確定。「3冠だけじゃなく(新日本の)IWGP、(ノアの)GHCもね」。24日で43歳になる「アラフォーの星」が、全方位的に戦線を布告した。【森本隆】