3階級制覇へ、最強挑戦者が戦闘モードに入った!

 ボクシングの元2階級制覇王者で、WBC世界フライ級1位のローマン・ゴンサレス(27=帝拳、ニカラグア)が25日、来月5日の同級王者・八重樫東(31=大橋)戦に向け、都内の帝拳ジムで練習を公開した。大橋ジムの大橋秀行会長、松本トレーナーが見つめる中でのスパーリングをジャブのみで行うなど、敵陣に手の内は見せなかった。母国の英雄アレクシス・アルゲリョに並ぶ3階級制覇がかかる一戦に、「すべてに対応できるコンディションを作ってきた。これは試合というより、戦争だ」と闘争心をみなぎらせた。

 大橋会長は、柔らかなフットワークからサンドバッグにキレのあるパンチを打ち込む姿をチェック。かつて自身が対戦し、無敗のまま引退した名王者リカルド・ロペスの名前を挙げ、「オーラや、リズムの取り方が似ている。攻略法?

 弱点を見つけたと言いたいけど、ちょっとないね」。チケットはすでに完売。注目の一戦に、両陣営とも最後の調整に入る。

 ◆ローマン・ゴンサレス

 1987年6月17日、ニカラグア・マナグア出身。08年9月、新井田豊を破り、WBA世界ミニマム級王座を奪取。10年10月の同ライトフライ級暫定王座決定戦に勝利し、その後正規王座に認定。2階級制覇を達成した。今年1月フライ級に転向し、3階級制覇を目指すため王座を返上した。日本での愛称は「ロマゴン」。身長160センチの右ボクサーファイター。39戦(33KO)無敗。