<日刊バトル大賞(上)ボクシング編>

 読者が選ぶ「第19回日刊バトル大賞」の投票結果を、今日19日からボクシング、プロレスの2回に分けて発表する。ボクシング部門は、前WBC世界ライトフライ級王者井上尚弥(21=大橋)が初の最優秀選手賞(MVP)に輝いた。V7防衛を果たした山中慎介との接戦をわずかに制した。年間最高試合は9月5日の八重樫-ゴンサレスによるWBC世界フライ級タイトルマッチが選ばれた。

 「怪物」井上がファンの支持を集め、MVPを受賞した。4月にWBC世界ライトフライ級王者エルナンデスを6回TKOで下し、国内最速のプロ6戦目で世界王座を奪取。同試合は年間最高試合の投票でも2位に入るなど、存在感は抜群だった。減量苦から王座返上も考えられたが、防衛戦にこだわり、9月にはV1にも成功。年間を通した活躍に「プロなのでファンの人に試合を認めてもらえたのは素直にうれしい。さらに強い姿を見せていきたい」と喜びを口にした。

 飛躍の1年も、年末に大きな仕事を残す。30日に東京体育館で、2階級上のWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(39=アルゼンチン)に挑戦する。国内最速の8戦目での2階級制覇に向け、現在は最後の追い込みに入っている。

 スーパーフライ級で具志堅用高氏の持つ13度の連続防衛記録を更新することが最大の目標。井上は「この賞を試合前にもらえて良い刺激になった。2階級制覇を達成すればさらに評価してもらえると思う。勝って、来年は防衛を続けながら、年間最高試合とのダブル受賞を狙いたい」と力強く宣言した。【奥山将志】

 ◆井上尚弥(いのうえ・なおや)1993年(平5)4月10日、神奈川・座間市生まれ。高校生で史上初のアマ7冠を達成。アマ通算75勝(48KO)6敗。12年7月にプロ転向。14年4月に国内最速の6戦目で世界王座奪取。163センチの右ボクサーファイター。家族は両親と姉、弟。◆ボクシング部門ベストバウト◆順位

 カード

 得票率(1)八重樫東-ゴンサレス

 30%(1)井上尚弥-エルナンデス

 18%(3)山中慎介-スリヤン

 18%(4)山中慎介-ジャモエ

 11%(5)村田諒太-ネリオ

 10%

 その他

 13%◆ボクシング部門MVP◆順位

 選手名

 得票率(1)井上

 尚弥

 34%(2)山中

 慎介

 31%(3)八重樫

 東

 15%(4)村田

 諒太

 10%(5)三浦

 隆司

 5%

 その他

 5%