大相撲の冬巡業は1日、大分県佐伯市で行われ、ご当所力士の小結嘉風(33=尾車)が超満員の観客の前で奔走した。

 朝には佐伯警察署の一日署長を務め、ぶつかり稽古では横綱日馬富士(31=伊勢ケ浜)に胸を出してもらった。さらに、横綱白鵬(30=宮城野)の土俵入りでは太刀持ちも。番外取組で逸ノ城(22=湊)を寄り切るなど、最初から最後まで登場し続けて、大活躍だった。「満員になってくれたのがうれしい。たくさん声援をもらって、叱咤(しった)もしてもらった。また来年、頑張ろうと思えた」と充実した表情だった。

 師匠でもある尾車巡業部長(元大関琴風)は、ここ数場所の活躍ぶりに目を見張り「(開催が)グッドタイミングで良かった」と胸をなで下ろした。21年ぶりの佐伯市巡業は、大盛況で幕を下ろした。