東前頭8枚目の北勝富士(24=八角)が、同5枚目のベテラン豪風(37=尾車)に敗れ7勝3敗。新入幕から2場所連続の勝ち越しは、お預けとなった。

 体を丸めた重心の低い、持ち味の出足はいつもと変わらなかったが、右へ体を開かれはたきこまれ、豪快にダイビングするように土俵にはった。

 「今日は照明が暗いと感じるほど、全体的に視界がドヨ~ンとしていた。調子がいい時は周囲が明るく感じる」と話すように、取組前から「嫌な感じだなと思った」と不安を抱えての土俵だった。

 さらに地元の埼玉・所沢から100人以上が、応援に駆けつけてくれたという。「注目されるのは、うれしいんです」と素直に喜ぶも、場所も中盤を終えたこともあり「緊張と疲れがダブルできました。ベテランの、わなにもはまりました」と肩を落とした。何とか前向きに考えようと「あと5日もある。1番勝てばいいぐらいの気持ちで」と、目の前にある勝ち越しを目標に据えた。