かど番の大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)が、関脇玉鷲(32=片男波)に押し出されて8敗目。無念の負け越しと、大関陥落が決まった。

 「今場所は稀勢の里戦以外、持ち味のガブリ寄りの馬力がなかった。ぶつかり稽古で馬力を戻すことが必要だ」と八角理事長(53=元横綱北勝海)は、敗因分析と今後への注文をつけた。一方で「気持ちを切らさず自信を持って(春場所の)土俵に上がってほしい。堂々とやって堂々と負けた。来場所は堂々とやって堂々と勝てばいい。自分を責める必要もない。(稽古の)積み重ねがあって去年(の初場所)の優勝があるのだから」と復活を期待した。

 幕内後半戦の審判長を務めた二所ノ関審判部長(60=元大関若嶋津)も、琴奨菊の心中を「膝が悪いんでしょう」の言葉でおもんぱかった。自身の経験とも照らし合わせ「ボロボロですよ、たぶん。横綱、大関はね。頑張ってほしい」と大関返り咲きを、一門の総帥として期待した。