初優勝を決めていた大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が98年の3代目若乃花以来、日本出身力士19年ぶりの横綱昇進を確実にした。千秋楽結びの一番で横綱白鵬を逆転のすくい投げ。自己最多となる14勝目を挙げて優勝に花を添えた。「第72代横綱稀勢の里」は23日の横綱審議委員会を経て、25日の臨時理事会で誕生する。

<横綱に昇進すると>

 ◆収入 月給は大関の234万7000円から282万円に増額。巡業などの宿泊、日当は1日9500円から1万1000円へ。協会から昇進祝いの名誉賞100万円が贈られる。師匠への養成奨励金も10万円増えて30万円が1場所ごとに支給。引退時の養老金も基本給が500万円増の1500万円に。これに勤続場所による加算金がある。

 ◆付け人 大関の3人程度から10人近くに。横綱土俵入りの綱締めなどがあるため。

 ◆待遇 負け越しても休場が続いても、地位は下がらない。引退後、5年間はしこ名のまま年寄として、協会に残ることができる。