昨年11月の全国学生相撲選手権大会団体戦で優勝した、東洋大から角界入りする主将、副主将の4年生コンビが30日、東京・白山の東洋大で入門会見に臨んだ。

 主将だった村田亮(22)は高砂部屋に、副主将を務めた大波渥(22)は荒汐部屋に入門する。師匠の高砂親方(61=元大関朝潮)、荒汐親方(61=元小結大豊)も同席。ともに三段目最下位(100枚目)格付け出しの資格を得ており、大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)でデビューする。

 三重・志摩市出身の村田は、高校はアマ相撲の名門・金沢市工を経て東洋大入り。181センチ、160キロの恵まれた体で突き、押しを武器に本年度の学生選手権3位などの実績がある。体重別選手権などで3度の優勝があるが「全国大会の個人で優勝できなかった」と悔いは残すが「(東洋大で2学年上だった)御嶽海関のようなスピードのある相撲を取りたい。幕内で活躍できるような相撲を取りたい」と抱負を語った。

 一方、大波は「石浦関みたいな力士があこがれ」と話すように180センチ、115キロの小兵で、前まわしを取って前に出る相撲が持ち味。祖父が元小結若葉山、父が元幕下若信夫という家系で育ち、さらに長兄で三段目の大波(25)、次兄で幕下の剛士(23)も荒汐部屋に所属。大波が初土俵を踏めば「3世代&3兄弟」が力士という、まさに相撲一家。「大相撲は身近なものでした。3兄弟で関取になれたらいい。(若葉山のしこ名は)継げるものなら継ぎたい」と話した。