大関とりの関脇高安(27=田子ノ浦)が朝稽古後に「自分のターニングポイント。壁は破らないといけない」と話していた、全勝の横綱白鵬(32=宮城野)との結びの一番。だが、壁を打ち破ることはできなかった。土俵下へ豪快に寄り倒されて2敗目。優勝争いから後退した。

 これまでの立ち合いで威力を発揮してきた強烈なかち上げを、完全に封じられた。左ほおを張られて出足が止まり、さらに右に動いてきた横綱が得意とする右四つにまんまと組まれた。勝機を探ったが、見いだすことができない。25秒2と粘るも、初場所からの白鵬連破はならなかった。支度部屋では言葉はなく、張られて赤く腫れた左目に何度もタオルをあてていた。