大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で、昭和以降では最年長での再入幕が確実な十両安美錦(39=伊勢ケ浜)が5日、秋巡業がスタートした会場の千葉・八千代市市民体育館で、新たな誓いを立てた。

 2日前の10月3日に、39歳の誕生日を迎えた安美錦は巡業会場の支度部屋で、報道陣が用意したバースデーケーキを手に、部屋の関取衆から祝福された。年齢のことは気にしないという安美錦は「よく長くやってるなと思う。この1年はリハビリや治療で、すごく長く苦しい38歳だった。家族の支えで乗り越えられた」と感謝し、相撲愛を問われると「もちろん、それもあるけど、嫁さんへの愛も、より深いものがある」と目尻を下げた。

 再入幕という、1つの節目を迎えそうだが、気力の衰えはない。「横綱、大関と当たれる地位まで戻りたいね。白鵬関ともう1度、当たりたい」と、静かな口調の中に闘志を込めた。