大相撲の元横綱日馬富士関が11日に書類送検されたことを受け、暴行現場となった鳥取市内での酒席に同席した力士4人が、冬巡業開催地の北九州市で口を開いた。4人は鳥取県警と日本相撲協会危機管理委員会の事情聴取を受けている。横綱白鵬関は「長引いているが、いずれはいい方向に向かえばいい。使命というかな。再び信頼を取り戻し、土俵の上で務めていきたい」と神妙な表情で誓った。

 白鵬関自身も暴行事件で渦中の存在とされ、今も騒がれている。しばらくは精神的に落ち込んだというが「この巡業は『頑張ってください』や『負けないでください』という声援が多い。本当にありがたい、温かい」とファンに感謝した。

 横綱鶴竜関は「自分たちが何かを言えるものではない」と慎重な口調。ただ冬巡業では精力的に体を動かしており「みんなも一生懸命に土俵に上がっている。本当に相撲が好きなファンに喜んでもらいたい」と最高位の自覚を示した。

 元日馬富士関の弟弟子で関脇照ノ富士関は「何もコメントできない」と複雑な表情。同郷の兄弟子が引退したことには「すごくかわいがってくれた。(寂しさは)もちろんある」とつぶやいた。十両石浦関は「何も言うことはないが、自分は目の前の相撲に集中するだけ」と述べた。