大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が27日、春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けて、大阪市の部屋で稽古を再開した。25日は大阪への移動に充て、新番付が発表された前日26日は稽古を行っておらず、土俵に立ったのは「3、4日ぶり」(稀勢の里)だという。この日は、春場所の前年優勝者に造幣局からレリーフが贈呈される行事などに参加するなど予定が立て込んでいたこともあり、四股やすり足など、軽めの調整に終始した。

 それでも「土もいいし、いい稽古場で、気持ちよく四股も踏めた。2月は非常にいい治療、トレーニングができた」と、5場所連続で休場している現状からの再起に手応えを感じている様子だった。同部屋の大関高安との稽古の再開について問われると「いつでも大丈夫。明日でもやれるけど、あっちの調子もあるしね」と話し、笑みを浮かべる場面もあった。

 その後、大阪市内の造幣局で行われたレリーフの贈呈式に参加した。造幣局の百嶋計理事長からレリーフを受け取ると「ものすごく貴重なものをいただきました。この大阪で自分はデビューしました。しっかり調整して、また土俵の上で戦えるように、今は調整しているところです」と、現状を報告していた。