新十両美ノ海(ちゅらのうみ、25=木瀬)が負け越し、幕下陥落が確実となった。

 日大相撲部の先輩、東十両7枚目剣翔に寄り切られて8敗目。「先輩と関取で戦える。プロの世界で力を出し切りたかったんですが…」。左で前まわしに手をかけながら、ほぼ一方的に寄り切られた。「取り口がバレてるから、速攻で来られた。一瞬でも止まってくれたら、中に入れるんですけどね」と悔しがった。

 来場所は幕下での出直しが濃厚だ。「(師匠の木瀬)親方(元前頭肥後ノ海)が言ってた通りです」。今場所前に指摘されていたのは「当たった後にアゴが上がる」「“相手に当たる面積を小さくして、力勝負にしない」の2点だった。「的確だなと実感します。逆に言えば、それをちゃんと実践すれば次は大丈夫ということでしょう」。

 初めて15日連続で相撲をとる。スタミナ面は「疲れているけど、予想以上じゃない。体作りはある程度できていた感じはあります」。体重137~138キロ。16年春場所のデビュー時から約10キロアップしたが、スピードはさして落ちていない手応えはある。「マイナスばかりではないです。あと4日、全部勝つつもりでいきます」と落ち込むことなく、前を向いていく。