大相撲の大関栃ノ心(30=春日野)が14日、岩手・奥州市で行われた夏巡業に合流した。右足親指の負傷で、7月の名古屋場所を途中休場。その後、部屋の稽古では四股など基礎運動しかできていなかったが、この日の朝稽古では大関豪栄道、十両翔猿、若い衆に、ぶつかり稽古で胸を出した。患部は「まだ少し痛い」(栃ノ心)とあって、割(取組)は外れているが「(巡業の)残り2週間が大事。少しずつ体をつくっていきたい」と、冷静に話した。

 負傷後は「体重が10キロぐらい落ちた」と明かした。だが合流直前まで栃木県内で行われていた、部屋の合宿に参加し「気温が14度とか15度しかなかったから、いっぱい食べることができた。久しぶりにご飯3杯ぐらい食べたよ。(27日の)番付発表までに5、6キロ戻せれば」と、稽古に加えて食事でも体づくりを進めていくつもりだ。

 新大関だった名古屋場所で途中休場し、秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)は、いきなりのかど番となるが「そういうことを考えると緊張する。1つずつ頑張っていきたい」と、焦らずに治療と調整を進める考えだ。