大関さ~ん、大丈夫ですか…? 横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)の動向が耳目を集める初場所だが、その陰で目を覆うような体たらくぶりが3日目までに起こった。

初日に続き、高安(28=田子ノ浦)、豪栄道(32=境川)、栃ノ心(31=春日野)の3大関が総崩れ。この3日間で勝ったのは、前日2日目の高安(妙義龍に押し出し)だけ。何と3人合わせて1勝8敗という、白星の大盤振る舞いだ。

平成になり1人大関、2人大関、今回の3人や4人大関の番付もあった。日刊スポーツ調べによると、平成以降、大関が3日目までに挙げた総勝利数の最少は00年初場所(出島1勝2敗、千代大海1勝2敗)など4例で「2勝」があるが、「1勝」となると平成ワースト記録になる。しかも前述の4例はいずれも2大関(97年夏場所は3大関だが1人は初日から全休)の時で、今回の「3人で1勝」はより無残を浮き彫りにしている。

この状況について、八角理事長(元横綱北勝海)は極力、プラス思考にとらえている。「若手がどんどん上がって力をつけている証拠じゃないかな。自信をつけてきている」と分析し「(本来なら)上位は自信をつけさせてはいけないところだが」とくぎを刺しつつ、どの時代にも必ず訪れる世代交代の波を感じ取っている様子だった。