大相撲7月場所のチケット販売に「異変」が起きている。7月場所(19日初日、東京・両国国技館)を2日後に控えた17日、先着順による一般販売が始まったが、同日午後5時半現在、15日間すべてにおいてマス席もイス席も売れ残っている。

日本相撲協会は、13日に7月場所の実施を発表。1日あたりの総観客数を約2500人に縮小(通常は約1万1000人)することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大予防のための措置で、4人のマス席は1人で利用でき、イス席は横に3席空ける。

近年、本場所のチケットは前売り開始とほぼ同時に完売となったが、7月場所はなぜ売れ行きが悪いのか? 理由はいくつか考えられる。

まずは販売方法が限定されたこと。公式販売サイト「チケット大相撲」でのウェブ販売のみとなり、コンビニ販売や電話予約がなくなった。「チケット大相撲」では利用登録が必要になるため、やや煩雑になった。

ほかにも理由はいくつかある。通常は午前中から入場可能で序ノ口の取組から観戦できたが、7月場所は午後1時から。飲酒は禁止で、販売もなし。食事の販売も限定される。再入場も不可となり、例えば昼時に会場外で食事をすることもできない。力士のファンサービスも中止され、いつものような写真撮影、サイン、握手は厳禁となった。

そもそも、東京都で連日、200人を超える新型コロナウイルスの感染者が発表されており、地方からは積極的に来場しにくい状況になっている。

毎場所、観戦に訪れているファンからは「みんなでキャッキャしながら観られないお相撲なんて国技館行く意味ないわい」「やっぱ、これだけ感染拡大してるとね…」「高齢のお客さんチケット大相撲で購入不慣れ説」などの声があがっている。